shantipapa’s blog

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旅の一枚 上海 怡和洋行大楼

上海の黄浦江西岸を走る中山東一路沿いは外灘(Wàitān)と呼ばれ、19世紀後半から20世紀前半にかけての古い西洋式の建築が並んでいます。

写真の建物は怡和洋行大楼といいます。怡和洋行はイギリスのジャーディン・マセソン(Jardine Matheson)というイギリス系の国際企業で、もともとは東インド会社を前身とする貿易商社でした。

アヘンと茶の貿易により莫大な利益を上げたジャーディン・マセソンは、1840年から行われたアヘン戦争に深く関わっています。

清国にアヘンが蔓延し、人民の風紀が退廃し、またアヘンの購入に銀が使われ、国内で流通する銀保有量が激減しました。 清朝政府はアヘン禁止令を強化し、アヘンの輸入を規制しようとした際に、ジャーディン・マセソンはイギリス国会のロビー活動を行い、イギリス軍派遣決定に大きな影響を与えアヘン戦争が勃発しました。

2年におよぶアヘン戦争に負けた清国は1842年8月29日、不平等な南京条約に調印し上海を自由貿易港として開港しました。その後、この外灘地区は100年続いた上海共同租界の中心地区として栄え、西洋式の建物が建てられていきました。

何気なく撮影した、この一枚。この立派な建物はなんの建物だろうと調べ始めたことがきっかけで、アヘン戦争のことや上海の歴史の一部を垣間見ました。

そして、いま。時代は変わり、かつての西洋列強の中心で覇権国家であったイギリスは中国に列車や原発建設の支援を求めるようになりました。

驕れる者久しからず
ただ春の夜の夢の如し